テーマ2 津軽の伝統芸能:津軽三味線を学ぶ 【教科とのかかわり】歴史、音楽

テーマ2 津軽の伝統芸能:津軽三味線を学ぶ

体験プラン
学習のねらいとその効果
◎津軽の風土が育んだ伝統芸能の魅力を感じる。
◎和楽器としての津軽三味線に関する知識を得る。
◎津軽の伝統的な楽器に触れ、実際の演奏を間近に聴くことで、青森の伝統芸能への関心を高める。
◎本場の演奏を聴き、実際に音出しするという体験を通じて、音楽を愛する心情を育てる。
◎伝統的な音楽文化を理解し、尊重する態度を育成する。

生きるために生み出された独特の奏法と音色

 明治時代初期、津軽地方一帯を門付(かどづ)けして歩いた「坊(ぼ)さま三味線(じゃみせん)」がルーツとされる津軽三味線。明治の末頃、弘前市の三味線師・斎藤尚晴(さいとうなおはる)が大阪で修行中、浄瑠璃の太棹三味線(ふとざおしゃみせん)の影響を受けて改良したものと言われています。独特な音色を奏でる津軽三味線は、様々な奏法が開発されました。大正時代に入ると民謡興業の人気が高まり、三味線芸人たちの競争心を高め、一層多様な奏法が生み出されていきました。

 たたきつけるような迫力のある奏法が生まれた背景には複数の説があり、吹雪の中の門付けでもよく聞こえるようにするためとも、マイクのない時代に観客を満足させるためとも伝えられています。津軽三味線の豪快かつ繊細な奥深い音色は、津軽の風土と歴史が育んできた伝統芸能なのです。

青森から全国へ、世界へ 受け継がれる、魂の音色

 三味線の種類は、棹の太さにより細棹(ほそざお)、中棹(ちゅうざお)、太棹(ふとざお)があります。皮が張ってある「胴」の部分が大きくなるほど音に迫力が増し、棹も太くなります。かつて門付けが多かった時代は、軽量の細棹や中棹が使われていましたが、独奏でダイナミックな演奏が中心となった現在は、太棹が使用される場合がほとんどです。

 弾き手の感性・技巧により音色が異なり、即興性に富むダイナミックな奏法は、ジャズやロックにも共通したものがあり、若者にも絶大な人気があります。弘前では「The津軽三味線」と題した祭典が開催される他、全国各地で開催される競技大会やコンテストには高校生も参加するなど、若々しいエネルギーが撥(ばち)さばきに注がれています。

 人々を惹きつける津軽三味線の奥深い音色を体感することは、津軽の歴史や風土を知り、青森の伝統芸能や音楽文化への関心を高めることにつながります。

メッセージ

津軽伝承工芸館

 津軽五大民謡のひとつ「津軽じょんから節」発祥の地、黒石。黒石市浅瀬石上川原が発祥の地と言われ、これまで数多くの民謡名人、名手を輩出してきました。そんな津軽民謡の真髄を堪能できるスポットが、黒石温泉郷エリアの津軽伝承工芸館「じょんから劇場」なのです。心にあたたかい黒石温泉郷で地元奏者が演奏する津軽三味線の音色をお楽しみください。

館長 福士拓弥
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