テーマ4 世界自然遺産「白神山地」を学ぶ 【教科とのかかわり】理科、社会

テーマ4 世界自然遺産「白神山地」を学ぶ

体験プラン
学習のねらいとその効果
◎自然界の共生や水の循環など多岐にわたるブナ林の役割を学ぶ。
◎山や海と人間との深い関わりを学び、自然保護と環境保全の意識を高める。
◎自然の偉大さや生命力を体感し、自然や生命に対する感謝の心、尊敬の気持ちを養うきっかけとする。
◎これからの自然環境の保護と活用を考えるきっかけとする。
◎日本の林業の将来、地球温暖化問題、循環型社会などを考えるきっかけとする。

世界最大級のブナの原生林が広い範囲に分布

 白神山地は、青森県と秋田県にまたがる約13万haに及ぶ広大な山岳地帯です。人為の影響をほとんど受けていないブナの原生林とその生態系が世界的に評価され、平成5(1993)年、中心部の1万6,971haが世界遺産に登録されました。このうち1万2,627haが青森県側で、東は西目屋村、西は深浦町、北は鰺ヶ沢町にまたがっています。

 平成25(2013)年12月に世界自然遺産登録20年周を迎えた白神山地。白神山地ビジターセンターでは、初心者から上級までトレッキング、登山、沢上り自然体験、ネイチャークラフト、ネイチャースクールなどニーズに合わせたプログラムを開催しています。

 天然のブナ林が広い範囲で分布する白神山地は、降水の貯留、河川への流水量の平準化、水質浄化、地表浸食防止などの自然機能が高いのも特徴の一つ。大川(おおかわ)、暗門川(あんもんがわ)、赤石川(あかいしかわ)、追良瀬川(おいらせがわ)、笹内川(ささないがわ)などの源となっています。また、地質は約9,000万年前にできた花崗岩を基盤とした堆積岩と貫入岩類で、深い谷が入り組んでいるため急傾斜が多く、落差の大きな滝も点在しています。その存在は、豊かな水源として、優れた景勝地として、後世に残すべき貴重な自然遺産であることを証明しています。

自然の生態系や水の循環をブナ林から学ぶ

 白神山地に広がるブナ林には、ミズナラ群落、サワグルミ群落など、たくさんの植物が生育しています。その中には動物のエサとなる植物が多く、ツキノワグマ、ニホンザル、クマゲラ、イヌワシなど多様な動物も生息。降雨はそうした動植物を育みながら谷川、海へと染み出し、再び山地に恵みを与えます。こうした生命の循環を体感することは、自然保護・環境保全の意識を高め、林業の将来、地球温暖化問題、循環型社会などを考えるきっかけを導き出す糸口になります。

 西目屋村、深浦町岩崎地区、鰺ヶ沢町には、それぞれトレッキングコースが設けられており、ガイド団体も多数あります。参加者の体力や人数、時間や天候など、様々な条件に応じたコース設定が可能です。ブナの天然林の中でのトレッキングは、自然の神秘や偉大さを感じ、生命の尊さを考える機会となります。

メッセージ

鯵ヶ沢町

 四季折々につき、様々な彩りを見せてくれる白神山地。太古から変わらぬ圧倒的スケールは多くの人々を魅了してきました。そんな広大なブナの森と共に生活してきたガイドの方々による、自らの経験をもとにした解説は面白くてためになると好評です。ぜひ一度、できれば季節をかえて二度三度と足を運んでみてください。ガイドと共に山の中を歩き、自らの五感で体験することにより、自然や自然との共生について何か答えが見つかるかもしれません。

事務局長 園村義法
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