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青森が世界に誇る美しい火祭り

圧倒的な迫力で胸にせまる、
青森ねぶた祭、弘前ねぷたまつり、五所川原立佞武多

青森が世界に誇る美しい火祭り

七夕の灯籠流しがルーツ?

日本の夏祭りを代表する、青森のねぶたや、ねぷた。響き渡るお囃子や掛け声とともに、まるで大河を流れる極彩色の灯籠のように街を練り歩きます。


北国の厳しい気候風土とともに生きる青森の人々は、まるで、短い夏にすべてを捧げるかのように祭りに情熱を傾けます。ねぶた祭りの根っこにあるのは、人々の祈り、そして郷土への誇り。みんなが心ひとつになって完全燃焼するねぶたは、青森びとの熱い魂が込められた、日本を代表する伝統の火祭りです。


ねぶたの起源は諸説ありますが、昔、農村で行われた七夕様の灯籠流し行事から生まれたともいわれています。青森県津軽地方の方言・津軽弁では、「眠たい」ことを「ねぷてえ」といいますが、その言葉が「ねぶた・ねぷた」に転じて行事の名前になったとされています。

300万人が酔いしれる、青森ねぶた。

毎年8月2日から7日にかけて青森市で行われる「青森ねぶた」。エネルギッシュで迫力に満ちた祭りを見学するために、日本全国、また世界各国から、300万人を超える観光客が訪れます。


ねぶた(ねぷた)には、人形と扇の2種類がありますが、青森ねぶたは人形型です。最大のものでは、台車も含め幅9メートル、奥行き7メートル、高さ5メートル。重さは、台車も含めて4トンあります。1980年、国の重要無形民俗文化財に指定されました。


「ねぶた師」は、ねぶたの設計図である下絵を描き、全体の構造、色彩などを決めるねぶたの専門家。針金で組んだ骨組みに和紙を張っていき、大勢の人が協力しながら約3ヶ月かけて完成します。


いよいよ、待ち焦がれた祭り当日。青森ねぶた祭では、華麗なだしとともに、「ハネト」が参加します。「ラッセラー、ラッセラー」と、大地が揺れんばかりの掛け声。勇壮な囃子とともに高まる熱気。ハネトたちが、行く夏を惜しむかのように乱舞すると沿道からは大歓声が湧き起こり、祭りは最高潮に達します。8月7日には、夜空を焦がす約1万発の花火のもと、ねぶたの海上運行が行われます。

ハネトになって参加してみては?

青森ねぶたは、観るだけでなく、ハネトとして参加すればさらに魅力が倍増します。ハネトの衣装を着て、運行スタート前までに待機しているねぶたの団体に参加すれば、自由に楽しむことができます。衣装のレンタルや着付けサービスもあります。

ねぶたの製作現場を見学

毎年、5月上旬からねぶた祭終了まで、「青い海公園」の一角に、ねぶたを制作・収納するためのねぶた小屋「ラッセランド」が設営されます。7月上旬~8月6日まで、ねぶたガイドによる解説が行われます。

動と静のコントラストが美しい、弘前ねぷた。

毎年8月1日から7日に開催している「弘前ねぷたまつり」。勇壮で幻想的な武者絵などが描かれた扇ねぷたや組ねぷたなど、大小約80台のねぷたが運行され、県内では最多台数を誇ります。1980年に国の重要無形民俗文化財に指定されています。


扇ねぷたは、勇壮な「鏡絵」に対し、「見送り」(裏面)の幽玄さが対照的で、動と静の魅力を併せ持っています。町会や集落ごとに運行するスタイルが多く、子どもたちの「ヤーヤドー」の掛け声と、情緒ある笛や太鼓のねぷた囃子が、美しい城下町に響き渡ります。 子どもたちが手に持っている「金魚ねぷた」は、藩政期の津軽で飼育されていた金魚「津軽錦」をモチーフにしたもので、その愛らしい形が大変人気です。

その威容に度肝を抜かれる、五所川原立佞武多。

県内で行われるねぶたのなかでも、圧倒的なスケールを誇るのは「五所川原立佞武多」。7階建てのビルの高さに相当する、高さ23メートルのねぷたが、毎年8月4日から8日にかけて五所川原市内を練り歩きます。 かつて、この地で隆盛を誇った豪商たちが、権力の象徴としてねぷたの高さを競ったことから巨大ねぷたが運行されるように。その後、巨大ねぷたは姿を消しましたが、1993年に当時の設計図と写真が発見されたことから、その後、1998年に市民有志が80年ぶりに復活させました。「ヤッテマレ!」の掛け声と、圧倒的迫力で観客を魅了します。

祭り期間以外でも年中楽しめる、ねぶたの常設展示場。

青森県内には、ねぶた祭り期間以外でもねぶたの魅力を体感できる施設がたくさんあります。青森市の「ねぶたの家ワ・ラッセ」、弘前市の「津軽藩ねぷた村」、五所川原市の「立佞武多の館」など、迫力たっぷりのねぶたが展示されています。

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